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電卓起動?

Windows のことは, よーシランから, とりあえず UNIX での話をしましょう. 最近の Redhat 系の Linux なら Python はパッケージに入っているハズです. 運がよければ既にインストールされているでしょう. そーじゃないときには, 自分でパッケージからインストールしておきましょう.

さて, 既に Python が入っているとしましょう. kterm で

% python
とすると(最後に enter キーを押してます. 念のため),
Python 1.5.1 (#1, Jul 16 1999, 14:22:57)  [GCC egcs-2.91.66 19990314/Li on linux-i386
Copyright 1991-1995 Stichting Mathematisch Centrum, Amsterdam
>>>
と表示されます. 最初の 2 行はとりあえず黙殺しておいて, 3 行目の 「>>>」のところに, 式を書いて enter キーを 押せばそれでオッケー. 答え一発(古い?). 次の行に答えが表示されます. 例えば,
>>> 1 + 2 * 3
7
>>> (1 + 2 + 3) * 5
30
みたいな感じ. 「>>>」(これは「ここに入力しなさい」という意味 の記号, プロンプトという) の後に 1 + 2 * 3 とタイプして enter キーを 押すと 7 が次の行にプリントされて, 次のプロンプトが表示される, といった具合.

なお, 上の例では空白を適宜入れていますが, 空白はなくてもいいです (空白については後でまたコメントします.):

>>> 1+2*3
7

「*」はかけ算の「$\times$」を意味します. 四則演算 の優先順位(加減よりも乗除を先に行なう)は, 通常の数式と同じです. また, 括弧も使えますが, この場合は「(」と「)」だけを使います.

ちなみに割算は 「$\div$」ではなく(そんなキーは無いでしょう?)「/」を使います. これは, コンピュータ業界用語 (?)だと思ってください. ちょっと割算してみますか.

>>> 10 / 3
3
$3.3333\dots$ にならないのは, 「2 つの整数の割算の結果は商, すなわち整数 部分」というお約束があるからです. これも, コンピュータ業界ではよくある 話です. [*]

小数の結果が欲しいときには, どちらか一方あるいは両方の数を 小数の形で入力します. 「10」ではなく, 「10.0」みたいにする訳です [*]:

>>> 10.0 / 3
3.33333333333

なお, 23 をコンピュータで記述するメジャーな方法は, ふたつあります. ひとつは, 2**3 という記法で, Python ではこれを採用しています. もうひとつは, 2^3 で, TEXはこちらを使います.

電卓として Python を利用するとき(後で言うところの対話型で実行するとき)に は, 「_」は最後に印字した 結果を意味します.

>>> 2 * 5001
10002
>>> _ + 20
10022
>>> _ / 2
5011

さて, 空白についてですが, 空白はなくてもいいですが, 見やすいように 適宜空白を入れることをお勧めします. なお, たとえば, 数字と演算記号の 間のように, 明らかに区切りのところには, 空白を複数個続けて入れても構いま せんし, 空白を入れたり入れなかったりしても構いません.

>>> 1+2  *    3
7
上の場合は, ちゃんと $1+2\times 3$ を計算してくれます. 1 と + と 2 が くっついているからといって, 1+2 を先に計算するようなことはありません. しかし, 区切りでないところに空白を入れてはいけません. 下の例では, 数字の 100 でひとかたまりなので, 100 の途中に空白を入れてはなりません:
>>> 100 + 1
101
>>> 10 0 + 1
  File "<stdin>", line 1
    10 0 + 1
       ^
SyntaxError: invalid syntax
空白の使い方の目安のひとつとして, 英語のスペースを参考にするのがよいでしょ う. 「100 + 1」は「100 plus 1」で, こう考えると + の両端に空白が入るのも うなずけるでしょう [*] . (なお, 1000 を 1,000 と書いてはいけません.)

最後に終了ですが, UNIX の場合 ctrl+d (ctrl キーを押しながら d キーを押す) で, Python を終了できます. (Windows では多分 ctrl + z でしょう.)



Toru Sasaki
2000-08-30