今までは, いろいろなプログラム言語に共通する事項を述べることに 重点をおいてきた. while を用いたループは, C や perl 等, 多くの 言語で利用出来る.
本来なら, そろそろ if 文などについて述べるべきであるが, 話の流れに従って, Python 固有の for ループについて述べる. if 文 について知りたい人はセクション 4.9 を先に読んでも構いません.
Python では, リストの項目に対するループに for ループを用いると
便利である
.
for は, リストの全ての項目について, 順番に処理を行うループを
行うために用いる. 使い方は,
for 変数 in リスト名: 繰り返し部分である. 例を挙げよう:
>>> list = [1, 3, 5, -3, -10] >>> for i in list: ... print i ... 1 3 5 -3 -10上の例は, list の全ての項目に対して, その項目をプリントするものである. このループにおいて, list の全ての項目は, 順番に変数 i に代入される.
for を用いて, セクション 4.7 の平均を求める 例を変更してみよう.
# 平均を求める. その 4. list = [1, 2, 5, 7, 9] sum = 0.0 for num in list: sum = sum + num print sum / len(list)
この例では, 変数 num が, 添字ではなく, リストの項目そのもので あることに注意しよう. (セクション 4.7 の例と 比べてみよ.)